2015年05月14日
主はわたしの岩、砦、逃れ場、わたしの盾、救いの角
私 「先生、今朝また火星ちゃんというか六条御息所ちゃんからのお手紙がポーチにある冷蔵庫の扉に貼り付けてありました」
おかあさん、おかあさんへ
おかあさん、私の名前は昨日から六条御息所ではなくて銀河ちゃんになっていますので・・・あっ計算まちがえちゃった、正確には3日後から銀河ちゃんになっていますのでよろしくお願いします。
今日はお願いがあってお手紙しました。私が死亡したことにしていつわりのお葬式を挙げてほしいのです。家の外に「この先300メートル 火星→銀河」という貼り紙をしてお庭で焚き火をしてもらえば、それでグアルディア・シビルは私が死亡したと思い込みます。貼り紙は72時間経過したら取り外してください。貼り紙するのに必要な厚紙と油性マジック、ガムテープ代として2.70ユーロを冷蔵庫の中のおかあさんお手製のマーマレードジャムの瓶のふたの内側に貼り付けておきました。
それからおかあさんがおとといの夜11時半すぎに焼いていたアップルパイ、すごくおいしそうだったから今晩も同じ時刻に作ってアルミ箔でくるみ、ビニール袋に入れて0時きっかりに外ドアのノブに吊るしておいてください。
ではひきつづきおかあさん(私の産みの母)ともどもよろしくお願いします。
火星ちゃんもとい銀河ちゃん
追伸 アップルパイにフォークで開ける空気穴は7回までにしてください。8回ぷすぷすするとoutです。
私 「というものですが、そうすると火星ちゃんは六条ちゃんの怨霊から解放されたんですね?」
先生 「火星ちゃんの魂はガラス様の硬い物質でできていて食べることができないのであきらめて他の肉体をさがしに行ったようです」
私 「・・・魂ってふつう食べられるものなんですか?」
先生 「そうですね、ふつうの人の魂は温泉たまごのような感じなのでつるつるといくつでも食べることができます」
私 「先生も魂、食べられたことあるんですか?」
先生 「若気の至りで何度か口にしたことがありますが、なかなか美味でした」
私 「ふーん。でも火星ちゃん72時間後の銀河ちゃん、私がアップルパイ作ってたことどうして知ってるんですか? テレパシーでしょうか」
先生 「いえ、時々窓から見ているので」
私 「そうだったんですか。それにしてもなんでグアルディア・シビルに火星ちゃんの死を認識させる必要があるんですか? 状況はそれほど重篤なんですか?」
先生 「スペインのグアルディア・シビルは飢餓状態にあるので・・・」
私 「こわいですねー。ところで下世話な話ですが、六条ちゃんが火星ちゃんを間借りするために提供したトラクター3台はどうなったんですか?」
先生 「あれは火星ちゃん72時間後には銀河ちゃんへのプレゼントとして置いていったそうです。くすくすくす」
私 「けっこう儲かりましたね」
先生 「はっきり言って商人はやめられません」
Posted by " at 02:01│Comments(0)